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[柚月裕子] 検事の死命 [小説]

緒方貞人シリーズの3作目。4話構成になっていて3話と4話が2016年にドラマ化された「検事の死命」の原作になっている。小説としてはシリーズ3作目なのにドラマとしてはシリーズ2作目というのが興味深い。


電車内で女子高生に痴漢を働いたとして会社員の武本が現行犯逮捕された。武本は容疑を否認し、金を払えば示談にすると少女から脅されたと主張。さらに武本は県内有数の資産化一族の婿だった。
担当を任された佐方に対し、上司や国会議員から不起訴にするよう圧力がかかるが、佐方は覚悟を決めて木曽に踏み切る。権力に挑む佐方に勝算はあるのか?


検事の死命 (角川文庫)

検事の死命 (角川文庫)

  • 作者: 柚月裕子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/08/24
  • メディア: 文庫


1話:心を掬う→居酒屋「ふくろう」の親父から聞いた郵便物が届かない事件をきっかけに郵便局員の郵便物窃盗事件を暴く。


2話:業をおろす→「検事の本懐」の「本懐を知る」の後日談。佐方の父の十三回忌のエピソード。


3話:死命を賭ける→痴漢事件の起訴まで。


4話:死命を決する→痴漢事件の公判。


ドラマ化された部分は本の半分くらい。ドラマが実際どうだったかは記憶にないので比較は出来ないが、警察の人間に関しては原作と異なるようである(wikipediaによる)。被告と証人がどう繋がっていたかに関する記述がインターネットがあまり発達していなかった頃らしいので、ドラマ化にあたってどう処理したのかと疑問に思う。再放送が観られれば確認したい。


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