[中山七里] ヒポクラテスの誓い [小説]
2016年にWOWOWで北川景子主演で映像化されたドラマの同名原作。ドラマは未視聴。
浦和医大法医学教室に「試用期間」として入った研修医の栂野真琴。彼女を出迎えたのは偏屈者の法医学の権威光崎藤次郎と死体好きの外国人准教授キャシーだった。凍死や事故死など一見事件性のない死体を強引に解剖する光崎。
「既往症のある遺体が出たら教えろ」と実は刑事に指示していたが、その真意とは?
5編の短編集。一見凍死だったり事故死だったり病死だったりする遺体が実は仕組まれた凍死だったり、自殺だったり、病死でも原因が違ったり・・・。
亡くなった5人には実は共通点があっていずれも浦和医大で或る抗生物質の投与を受けていた。その抗生物質はカルシウムを含む輸液と配合すると血管内に多くの血栓を生じるという薬剤だった。5番目の遺体は医療ミスの治療中に亡くなったという・・・。
各短編ごとに1つのミステリ話があるだけでなく1冊の本全体に通じるミステリ話があるのが面白い。
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