[島本理生] ファーストラヴ [小説]
159回直木賞受賞作。2021年映画化された。映画は未視聴だが、配役は判っている。
父親殺害の容疑で逮捕された聖山環菜。アナウンサー志望という経歴も相まって事件は大きな話題となるが、動機は不明のままだった。臨床心理士の真壁由紀はノンフィクション執筆のため環菜や周囲の人々に取材を行う。
そこで明らかとなった少女の過去とは?
環菜の過去と動機が明らかになるというだけではなく、由紀や環菜の弁護人であり義弟でもある庵野迦葉との関係、由紀の過去、様々な謎が明かされていく点は面白いのだが、肝心の裁判の描写が駄目駄目。ただ全面的に自供を翻して「無罪」を主張するだけというのは・・・・。当然「無罪」は認められないのだけど、求刑があれだけになるにはそれなりの物証も必要と思うのだが?
迦葉と由紀の過去のわだかまりがこの程度?レベルで苦笑もの。
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